【オンライン日本語教師養成講座】授業準備って、どうやるの?

オンライン教師養成講座
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私は2021年から、オンライン日本語教師に特化した日本語教師養成講座「オンライン日本語教師サポートプログラム」を運営しています。

4つのコースのうち、文法積み上げ式による基本的な授業ができるようになることを目指した「文法基礎コース」(旧:基礎実習コース)は、現在第4期まで開講しています。

ワークショップの日程が合わなかった、もしくは非同期型のE-learning教材で学びたいという方向けに、全4回の連載として、ブログでその学習内容を公開しています。

※このブログは、講義動画の台本も兼ねています。講義動画の内容とブログの内容(文字)は、ほぼ同じです。動画(53分)はブログ中ほどで公開しています。お好きな方をご活用ください。

目標

「オンライン日本語教師サポートプログラム 文法基礎コース」第3回講義動画では、指導法と授業準備について学びます。

この回での目標は以下の通りです。

  • 直接法と間接法のメリットを理解し、適切な方法を選択することができる
  • 授業の進め方と授業準備の方法を理解し、教案を作成することができる

目次

今回の講義動画では、以下の内容について学習します。

  • 直接法と間接法
  • 授業の進め方
  • 授業準備
  • 課題「授業案作成」

直接法と間接法

みなさんは、直接法間接法と聞くと、どんな教え方をイメージしますか?

  • 直接法」とは、目標言語だけでその言語を教える方法です。
  • 間接法」とは、媒介語を用いて目標言語を教える方法です。

それではここで、ミャンマー語と中国語の直接法での授業を体験してみましょう。

いかがでしたか?

もし我々が、ミャンマー語や中国語がある程度わかる学習者であれば、この授業もきっとよく理解できたことでしょう。

  • 直接法で学ぶ学習者は、例文の観察を通してその意味や文法規則などを理解していきます。
  • 間接法で学ぶ学習者は、意味や文法上の規則を媒介語もしくは母語で理解していきます。

一般的に、日本国内で行われる日本語教育では直接法が使われ、海外での日本語教育では間接法が使われることが多いです。

特に日本国内の日本語学校などでは、一つの学校やクラスにさまざまな国籍・母語の学習者が集まっていることが普通です。全員が母語並みに理解できる媒介語がないことがほとんどなので、直接法でやらざるを得ません。

直接法のメリット

直接法で指導するということは、教師と学習者の共通語がない状態で授業をする、ということです。

学習者は必然的に日本語を聞いたり話したりする機会が多くなるので、間接法で指導するよりも早くリスニング力が鍛えられます

また、日本語だけで説明されることと、自分が日本語だけで説明することに早く慣れます

それによって、相手の日本語を理解しよう、自分の言いたいことを日本語で伝えよう、という気持ちが強く・早く育ちます

そして、A=Bの翻訳ではない日本語特有の語感や微妙なニュアンスを体で覚えることができるのも、直接法のメリットでしょう。

直接法のデメリット

一方で、直接法のデメリットとしては、日本語入門〜初級レベルだと、日本語だけでコミュニケーションを取ることが非常に難しい点が挙げられます。

学び始めたばかりの学習者とは、「今日何を食べましたか」「週末はどうでしたか」などのごく簡単な日常会話でさえも、日本語でコミュニケーションを取ることが難しいです。

ある程度学習が進むまで、お互いのことをあまり知らない・話せない状態が続くので、関係構築も難しいです

それが教師と学習者、お互いのストレスになりうる場合もあります。

きるには
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