マスターテクストアプローチを使った日本語会話授業の実践共有【録画あり】UNIT3

オンライン授業
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2022年11月から運営している、「オンライン日本語教師サポートプログラム」では、マスターテクストアプローチを使って会話授業の実践を行っています。

この記事では、そこでの実践内容(第3課)について共有します。

会話実習コース

※「実践実習コース」は、2023年8月「会話実習コース」に名称を変更しました。内容に変更はありません。

このコースでは、マスターテクストアプローチを使って会話の授業を行なっています。毎週の授業担当者を決めて、集客から授業実践振り返りまでを行います。

他のメンバーの授業実践(録画)が見られたり、フィードバックがもらえること、教師同士のつながりができることなどが魅力です。

月額会員制のサブスクリプションサービスなので、いつでも入会・退会可能です。毎月説明会も開催しています。

実習の概要

会話実践コース」では「はなそう!みなとにほんご」を使って、基本的な会話授業の流れを練習しています。

1回のレッスンは25分で、私はiPadアプリGoodNotes5を使って授業をしています。テキスト(PDF)をGoodNotesにダウンロードし、そこに手書きで書き込みながら授業しています。

他のメンバーさんはPDFテキストをPCで開いて使ったりGoogleスライドに作り替えて授業をしていたり、様々なスタイルがあります。それぞれの実践は、「会話実習コース」の中で共有しています。

Unit3の分析

今回はUnit3「好きなもの、ことについて話す」の授業実践を共有します。

※「会話実践コース」のメンバーさんが実践された内容については、コースの中で共有しています。この記事では、私が個人的に行った授業について共有します。

活動案

好きなもの、好きなことがテーマなので、いろいろなアクティビティに広げられそうです。

リストアップ

テーマを決めて、時間内に思いつくだけ書き出します。

スポーツ、日本料理、自分の好きなもの、好きなこと…

2分くらいでお互いに書き出し、いくつ書けたか数を競います。

詳しく聞いてみたいものや知らないものがあったら、そこから会話が広がっていくでしょう。

話題を深掘り

マスターテクストがスポーツ食べ物についてなので、その話題を深掘っていくこともできます。

スポーツクイズ

メジャーなスポーツの場合〉一つずつヒント(説明)を出しながら、何のスポーツかを当てます。

マイナーなスポーツの場合〉写真や競技名から、どんなスポーツかを想像して話します。実際の映像や解説などを見て、どんなスポーツかを自分の言葉で説明します。

例えば…

テックボール(サッカー✖️卓球)

クアッドボール(ハリーポッターのクィディッチ)

モルック(木の棒投げ)

ビアポン(ビール✖️ピンポン)

e-Ninjya(レーザー手裏剣サバイバルゲーム)

料理クイズ

材料やレシピの一コマの写真を順番に見せ、何を作っているか当てます。

この時、材料道具の名前、料理で使う言葉(焼く・煮るなど)も一緒に確認すると、学びが深まるでしょう。

授業案

以下は25分レッスンの授業案です。

  1. 自己紹介、タイトルと目標を確認
  2. P.11「はなしてみよう」(あなたが好きなもの、好きなことは、何ですか)を使って、好きなものを2分間でリストアップ
  3. P.13チョウさんのイラストを見ながら、マスターテクストの音声を聞く
  4. マスターテクストに関する内容質問
  5. 教師の後に続いてリピート練習
  6. 学習者が一人で読む ※発音指導
  7. イラストだけを見ながらディクトグロス
  8. マスターテクストを参考に、学習者の好きなものについて会話
  9. 質問受付・まとめ(今日学んだこと)

学習者のレベルや授業時間によっては、2つ目のマスターテクストは扱わなくてもいいと思います。時間内に終わらせることよりも、学習者がしたい話」ができるように心がけてください。

内容質問例

イラストを見ながらマスターテクストの音声を聞いた後、きちんと内容が理解できているかを確認するために「内容質問」を行います。

※テキストの中にも質問例がありますが、数が限られているので追加で検討が必要です。

アルンさんチョウさん
・アルンさんは、スポーツが好きですか
・特に何が好きですか
・いつしますか
・日本でクリケットをしますか
・チョウさんは、何が好きですか
・毎日、チョコレートを食べますか
・時々、何を作りますか
・チーズケーキはどうですか

文型

この課のメインの文型としては、「Nが好きです」だけですが、学習者のレベルによっては動詞を使った「〜ことが好きです」を扱ってもいいかもしれません。

その場合は事前に文法分析をして、聞かれた時に説明できるように準備をしておきましょう。

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実践内容

ここからは、私の具体的な実践を共有していきます。

25分のレッスンでは、2つのテクストを扱うのは時間的に中途半端になる可能性があると思ったので、初めから片方のテクストだけを使うと決めていました。

今回はチョウさんのテクストを使った授業を共有します。

チョウさんのテクスト

↑こちらは授業で実際に使った(書いた)ノートです。

学習者さんは初級レベル(N5)で、日本在住、独学で日本語学習中の方です。

助詞の間違いと、イントネーション(☔️と🍬)を指摘しました。

こちらの学習者さんとの授業録画(16分)は、ブログ下部で公開しています。

感想

実際に授業をしてみた実感としても、扱うテクストは一つに絞り、テクストを参考にしながら学習者が自分の話をすることに重点をおいた方が良さそうだと感じました。

自分の「好き」について話すので、会話が盛り上がりやすいです。「スポーツか食べ物か、どちらについて話したいですか」と聞いて、その場で扱うテクストを選択できるくらいの余裕が持てるといいですね。もちろんレッスンを2回に分けてもいいと思います。

会話実習コースへの参加

会話実践コース」は、月額制のサブスクリプションサービスです。入会・退会はいつでも可能です。

また、多様な関わり方を受け入れています。

授業実践を行う人もいれば、他のメンバーの授業(録画)を見る専門の人、コミュニティ内の他コンテンツを活用して勉強する人、メンバー間で練習を行う人など、関わり方は人それぞれです。

授業録画の共有

以下では、16分の授業録画を公開しています。

授業自体は25分ですが、オープニング/クロージングアイスブレイクを含めると、実際に「授業」ができるのはそのくらいです。

短い時間でどうやって「学び」を得てもらうか、そんなことの参考になればと思います。

※「実践実習コース」では、他の方の授業実践や資料などを公開・共有しています。コースへ参加していただくと、より学びが深まること間違いありません!

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