コロナ禍になって、オンラインの可能性は無限に広がりました。
420時間日本語教師養成講座修了や、日本語教育能力検定試験に合格し
オンライン教師デビューしたい!という方を多く見かけますが、
「実際、どうやって始めればいいの?」という声も多く聞かれます。
私の実体験を踏まえ、オンライン教師デビューするために
まず初めに知っておきたい基礎知識をまとめました。
オンライン日本語教師のお悩み相談会

9/5(日)に、「オンライン日本語教師のお悩み相談会」というオンラインイベントを開催し、
24名の方にご参加いただきました。
現役オンライン日本語教師が集まり、困りごとを共有…
と考えていましたが、参加してくださった方のほとんどが未経験の方でした。笑
「これから始めたい」という需要がなんと多いことか!
↓どんなことをお話ししたか、簡単にスライドを共有します。
オンライン日本語教師とは「オンライン教師ってそもそも何?」と言う方にとっては、
何のこっちゃ?な内容だったかもしれませんが…。
以下でもう少し具体的に紹介していきたいと思います。
ちなみにこのスライドは、Canvaを使って作っています。
オンライン日本語教師サポートプログラム
2021年6月に、「オンライン日本語教師サポートプログラム」を開講しました。
オンライン日本語学習プラットフォームなどを使って、個人で日本語を教えたい人や教えている人のための講座です。日本語教育能力検定試験や日本語教師養成講座などで理論は勉強してきた、または現在勉強中だという方を想定しています。「オンライン日本語教師」に特化した、より実践的な内容の講座です。
https://peatix.com/event/3070430/view
講座は全4コマで、1回完結型、お好きな回にのみご参加いただけるようにしました。
6月に第1期、7月に第2期を開催し、その後しばらくお休みをいただいて
11月に1コマだけ、限定開催しました。
そもそもなぜこのプログラムを始めようと思ったのかというと、
「オンライン日本語教師を始めたいけど、何をどこから初めたらいいかわからない」
「なかなか一歩が踏み出せない」
という嘆きの声をたくさん聞いたからです。
私の経験が誰かの役に立つならと思い、この講座を始めました。
この記事では、一般公開しているイベントの動画を中心に、
「オンライン日本語教師」の概要について紹介していきます。
※動画は「オンライン日本語教師サポートプログラム」のものではありません。
別イベントのものです。
オンライン日本語教師という働き方
まず初めに、「オンライン日本語教師」とはどんな働き方なのか、
これを知らなければなりません。
こちらは別の勉強会の録画ですが、これからオンライン日本語教師を始めよう
という方には参考になるのではないかと思いまして、共有します。
こちらの動画では「日本語学習プラットフォーム」の紹介と、
その他の方法でオンライン日本語教師として働く方法について話しています。
一口に「オンライン日本語教師」といっても、実は色々な働き方があるのです。
各プラットフォームについては、実際にそこで働かれている方の経験談を聞くのが早いでしょう。
オンライン日本語レッスン
さて、「オンライン日本語教師」としての働き方がわかったところで、
次に【自分がどんなレッスンを提供するか】を考えなければなりません。
色々選択肢は考えられますが、注意しなければならないのは「自分らしさ」です。
①で紹介したプラットフォームには、悠に1000人を超えた日本語教師が登録しています。
しかも月100人単位で教師が増えています。
オンラインで学ぶ日本語学習者はコロナ禍で増えたとは言え、
オンライン日本語教育業界の需要と供給のバランスは、しばらく前から大きく崩れています。
ハッキリ言うと、これからオンラインで活躍しようという日本語教師が、
それだけで食っていけるようになるには、それなりの覚悟と戦略が必要です。
そこでポイントになってくるのが、他の教師との差別化です。
「初級日本語」クラスや「フリートーク」を提供している教師は山ほどいます。
そんな中で、ゼロから始める教師が選ばれるためには、やはりそれなりの工夫が必要です。
私のおすすめは、クラスを「◯◯で学ぶ初級の日本語」などとすることです。
みんなの日本語やGenkiを使ったクラスは山ほど開講されているので、
他の人とは違った教材や教授法を取り入れる必要があるでしょう。
例えば「漫画で学ぶ〜」「料理で学ぶ〜」「日本人の日常会話から学ぶ〜」、
上級者には「ニュースで学ぶ〜」「日本史から学ぶ〜」なども引きがあると思います。
アイディア次第でオリジナルのクラス(コース)がいくらでも作れます。
↓子どもの日本語レッスンに興味がある方はこちらも併せてご覧ください。
オンラインレッスンの著作権
そして気になるのが著作権問題。
オンライン日本語教師は、(基本的に)どこかの学校に属して
その学校の教材を使っているわけではありません。
著作権に関する話題がよく聞かれます。
言ってしまえば自己責任ですが、著作権の概要は知っておいた方がいいでしょう。
参加者レビュー
「オンライン日本語教師サポートプログラム」の第1期に参加してくださった方が、
レビューを書いてくださいました。
この方が参加された回では、日本語学習プラットフォームに登録する時の
プロフィールの作り方や、レッスン内容についてをお話ししました。
話の内容をよくまとめてくださっていますので、プロフィール作りなどに悩んでいる方は
ぜひこちらも併せてチェックしてみてください。
オンライン日本語教師サポートプログラム第3期
2021/11/14(日)に、第3期の1コマ目を開催しました。
タイトルは『日本語を教えるとは?「日本語学習者」って誰?』。
予定が合わず2コマ目以降は開催できていませんが、要望があれば行いたいと思います。
ちなみに第3期で考えている内容は
- 留学生・子ども向け日本語教材とその授業
- 就労者・生活者向け日本語教材とその授業
- トライアルレッスンを体験しよう
- SNSと日本語教師
です。
まだ内容は考えているところなので、実際にできるかどうかはわかりませんが(笑)
他にもこんなテーマでやってほしい、
というものがありましたらぜひリクエストをお寄せください。
学校とオンラインの違い
さて、「オンライン日本語教師」の概要はつかんでいただけたでしょうか。
私はオンライン日本語教師になってだいたい1年半くらいですが、
一番初めに驚いたのは、「学習者の多様性」です。
学校で教えるのとオンラインで教えるのとでは、まるで勝手が違います。
オンラインのプライベートレッスンは自由度が高いが故に、
学習者自身も、そのニーズも、本当にさまざまです。
下は未就学児から、上は90代まで教えた、という話も聞きます。
自分が今まで接してきた「留学生」という学習者が、
いかに少数派であったかを思い知らされました。
逆に言えば、オンラインレッスンのおもしろさはそこにあります。
学校に勤めていたら絶対に会うことのないような学習者に出会うことができます。
日本語学校などの「学校」と、オンライン日本語教育市場のターゲットは全く違います。
オンラインでは、学校と同じことをする必要は全くないのです。
逆に言えば、オンラインでしかできないことをやっていかないと生き残れません。
困ったとき
概要はわかったとしても、やはり教師も学習者も一人一人の状況は違いますので、
この先はその人に合ったやり方で進めていくべきだと思います。
しかし一人ではなかなか…と心細い思いをしていらっしゃる方も多いことと思います。
「あいうえお」では、そんな時に利用していただける2つのコンテンツを用意しております。
- 学習者用コミュニティで経験を積む
- メンター制度で相談する
学習者用コミュニティで経験を積む
「あいうえお」は、日本語学習者向けオンラインコミュニティ
「TSUNAGU NIHONGO PROJECT」を運営しています。
月2回、学習者との交流イベントを行なっています。
まずは学習者と話すことから始めてみませんか?
メンター制度で相談する
「あいうえお」では、メンター制度というものを取り入れております。
オーナーのhannaが、メンター=相談役として、いつでもお手伝いをします。
どうにも立ち行かなくなってしまった、個人的に話を聞いてほしい、
練習相手がほしい、授業を見てもらいたい、アドバイスがほしい…
などなど、何でも相談に乗ります。
こちらは「あいうえお」のメンバーでなくても、どなたでもご利用いただけます。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
おわりに
ここまで色々書いてきましたが、一番大切なのはやってみることです。
やってみなければ、どう転ぶかわかりません。
「〜だったらどうしよう」と悩んでいる時間があったら、
とりあえず行動してみた方が、何か得るものがあるはずです。
この記事を読んでいるあなたは、オンライン日本語教師に興味があって
挑戦してみたい、現状を変えたい、と思っているはず!
だったら今すぐ行動しましょう!
時間は待ってはくれません。
やめるのはいつでもできます。
さあ、レッツチャレンジ!!