2021年11月14日(日)に行なったイベント「授業見学会4th」から、
サバイバル日本語の模擬授業の録画&教材を公開します。
過去に行った「授業見学会」1st〜3rdまでの内容については、
こちらの開催報告記事をご覧ください。
「授業見学会」とは
当イベントは、ゲスト2名+hannaが模擬授業を披露する、有料イベントです。
第4回目の授業見学会では、53名の方からお申し込みをいただきました。
授業者3名が披露した内容は以下の通りです。
↓
- hanna…ゼロ初級者向けサバイバル日本語
- たけ …iPadアプリGoodNotes5を使用したキッズレッスン(録画なし)
- スミト…ゼロ初級者向けサイレントウェイでのひらがな導入
これまでに開催した授業見学会1st〜4thの録画は、
コミュニティ内で共有中です。
コミュニティに参加していただければ、各会の様子をフルでご視聴いただけます。
サバイバル日本語
ここからは、上記のイベントで私(hanna)が披露した
【ゼロ初級者向けサバイバル日本語】の授業についてご紹介します。
対象学習者
今回対象とした学習者のレベルは「ゼロ初級」です。
ただの「初級者」との違いは、文字(ひらがな)から学び始める学習者ということです。
文字学習が済んでいる初級学習者に対しても同教材を使用することは可能ですが、
今回想定している学習者はひらがなと同時にサバイバル日本語を学び始めます。
そこで「サバイバル日本語」って何?となるわけですが、私は
文法の授業に入る前に知っておいた方が良い日本語だと考えます。(ここでは、の話です)
これらには初級文法の一つである「〜てください」が含まれているのですが、
『“て形”はまだ習っていないから「読んでください」は教えない』ですか?
それも可能ですが…
授業中にたくさん使う「読んでください」「見てください」という
たった一言が使えずに、お互い煩わしい思いをすることでしょう。
そこで、サバイバル日本語として
読んでください = Please read.
というワンフレーズで覚えてもらいます。
この時、“て形”の解説や作り方などは特に行いません。
文法の授業で“て形”が出てきた時に解説し、
学習者はその時に「ああ、そうか」となるわけです。
これが(私が思う)サバイバル日本語のやり方です。
※あくまで私個人の考えです。
授業内容
今回は、そのサバイバル日本語の授業として3つご紹介しました。
- あいさつ
- 自己紹介
- 数
これらの知識が事前に入っているだけで、
文法の授業に入った時の学習者の理解度がグッと上がる気がします。
サバイバル日本語でやったから終わり、ではなく
文法の授業でも個別に学習する内容なので、
学習者にとっては何度も繰り返し練習することができます。
自然とスパイラル学習になって、習得・定着につながりやすいです。
授業の進め方
この授業の対象者は、ひらがなと同時にサバイバル日本語を学ぶ学習者です。
私の授業では、60分授業で約半分は文字学習
もう半分は今回の教材を使用したサバイバル日本語の学習を行います。
※この方法は絶対じゃないです。学習者や授業時間によってアレンジしてください。
60分丸々文字学習をやり続けるのもしんどいし、
初めて学ぶ言語で60分丸々発話し続けるのも大変です。
また、あいさつや自己紹介のフレーズは、
1回で全てを覚えられるわけではないので
日を分けて繰り返し繰り返し練習したほうが効果的です。
私が今回用意したサバイバル日本語教材の使い方としては
①「あいさつ」を使って一通りじっくり学習
②「あいさつ」の復習+「自己紹介」の前半を学習
③「あいさつ」の復習+「自己紹介」の後半を学習
④「自己紹介」を通しで練習、1人で言えるようになる
⑤「自己紹介」の復習+「数」の前半を学習
…
という感じで、とにかく何度も繰り返し練習を行います。
時間が限られている学習者や、ある程度自学できる(している)学習者には
ここまでの丁寧さは必要ないでしょう。
しかし”先生との授業”でしか日本語を勉強しないという学習者にとっては、
一通りの自己紹介のフレーズを覚えるだけでも一苦労です。
今まで私が教えた学習者の中には、
ひらがな+サバイバル日本語教材(あいさつ・自己紹介・数)を終えるのに、
10時間以上かかった方もいらっしゃいます。
全くのゼロ初級者に対しては、そのくらい根気強さが必要になる場合もあります。
※もちろん相手の状況によって、進度や内容は変わります。
録画&教材公開
上記のイベント内で私が披露した
【ゼロ初級者向けサバイバル日本語】の録画(約43分)と
今回使用した教材(Googleスライド)×3を以下で公開します。
録画では模擬授業とその解説、授業の際の注意点などについて話しています。
加えて、私が初級者向けに使用している他の教材やwebサイト等も紹介しました。
最後には、イベント参加者のみなさんからの質問にも答えています。
録画をご視聴いただき、もし「直接解説してほしい」や
「模擬授業のアドバイスがほしい」などの要望がありましたら、
ぜひこちらのメンターセッションをご活用ください。
※以下は有料記事になります※